角膜は大きく分けて、3つの層(上皮、実質、内皮)から形成されています。点状表層角膜症は、その角膜の上皮(一番外側の部分)に細かいキズがついた状態をいい、自覚症状はほとんどありません。
その原因の多くは、ソフトコンタクトレンズの場合、汚れの付着したレンズによる擦れ、涙の量の低下、酸素不足などで起こります。
コンタクトレンズによる眼障害の中では頻度の高い症状です。
-
取出しやこすり洗いの際に、爪が当たり破れることがあります。レンズは柔らかいので、爪が当たらないようやさしく取扱ってください。
-
ブリスターを切り離す際に、隣のブリスター接着部が開いてしまうと保存液が蒸発し、乾燥してしまいます。ブリスターは山折りでやさしく切り離してください。
-
眼の脂質やタンパク質が付着し、レンズが白濁することがあります。こすり洗いやタンパク除去を行って下さい。汚れがひどい場合は、新しいレンズに交換してください。
-
ケースのふたでレンズが破損する場合があります。 レンズがケースからはみ出していないことを確認してから、ふたを閉めてください。
-
-
角膜上皮の一部がはがれた状態をいいます。
主に外傷、異物飛入、コンタクトレンズの不適切な使用など、外的な要因で起こります。
また、「点状表層角膜症」が悪化して、発症する場合もあります。
異物感や痛み、充血などを伴います。 -
角膜の上皮および実質(中央の部分)に炎症を起こしている状態です。
通常、はげしい痛みや充血を伴いますが、ソフトコンタクトレンズを装用すると「バンデージ効果」(包帯のような保護効果)が働き、痛みが抑えられることがあるため、気づかないうちに症状を悪化させてしまう場合がありますので、注意が必要です。 -
角膜の周りの組織から血管が進入し、角膜中央に向かって延びる症状です。これは角膜の慢性的な酸素不足が原因で起こります。
レンズの素材やフィッティング、装用時間などが関係しています。
主に、ソフトコンタクトレンズの長期使用者に多くみられます。 -
上まぶたの裏側が赤くなり、ブツブツができるアレルギー性の症状です。かゆみや目ヤニを伴い、症状が進むとコンタクトレンズが上方にずれやすく、レンズのフチが黒目に掛かってしまう場合があります。
これは、レンズの汚れ、慢性的な刺激などが原因で起こります。